今の時代、有名企業に入社しても
終身雇用が約束されることはありません。
若い世代もそのことは分かっていて、ある調査によれば
「今の会社で働き続けたい」と答えた人は、
2018年53.8%となり3年連続で減少しています。
国連などが作成した「世界幸福度報告書」によれば、
日本の幸福度は156か国中54位と先進7か国(G7)で最低の順位です。
この幸福度とは「考えられる最も幸福な状態を10、
最も不幸な状態を0とした場合の、
自分の人生の自己採点」を平均したものなのだそうです。
日本は5.91、アメリカは6.88、ドイツ6.96、カナダ7.32と、
日本人は「自分の人生を幸せだと評価する国民」が
ほかの国に比べ明らかに少ないことがわかります。
その表れの一つが、増加する一途のうつ病患者です。
WHOは2017年、日本には約506万人の
うつ病に苦しむ人がいるとの推計を発表しました。
日本で給与を得ている人口の約1割にも及ぶのだそうです。
その原因の82.5%が「仕事上のストレス」なんと、
アメリカの3倍(うつ状態の出現率)です。
では、どんな仕事に就けば人は幸せになれるのでしょうか?
「好きを仕事に」「やりがいや適性」でしょうか。
「好き」や「やりがい」ってとても主観的なものですし、
「適正」もやってみないとわからないもの。
では、もっと客観的に「幸せになれる仕事」を見抜く方法はないのでしょうか。
「幸せな仕事の六角形チャート」があるのをご存知ですか?
(1)持続性 (2)希少性 (3)社会的ニーズ (4)非定型性 (5)注目度 (6)独立性の
6項目が高い仕事ほど幸せを感じられるのだそうです。
持続性とは、年をとっても働き続けられること。
非定型性とは、仕事の内容が単調でない事。
独立性とは、他人に振り回されない仕事という意味。
持続性と希少性、社会的ニーズがあれば、
価値のある貴重な仕事の従事者として、
長期にわたって収入を得ることも可能です。
また、非定型性と独立性が十分あれば、仕事に飽きることなく、
人間関係によるストレスも少ないから心の健康も保ちやすい。
さらに、希少性や注目度が高ければ、
人間が健全に生きていくうえで欠かせない「承認欲求」を満たすこともできます。
そんな仕事であれば、結果として好きになるし、やりがいも感じるはずです。
当てもなく、ただできる仕事を探すよりも、若い世代は
(1)自分の興味を徹底的に磨く
(2)平均的人材にならない(エンブロイアビリティを高める)
(3)今の花形職業にこだわらない(将来続くとは限らない)の3つを考え、
我々親世代は、
(1)子世代の自由な仕事選びを妨げない!
(2)今の仕事を「幸せな仕事」にできないか考える
(3)今から新職業を自ら目指すのも良し!等々。
今後、働き方改革が進んでいくと
「学び」に充てられる時間は否応なく増えていきます。
人生100年時代に「本当に幸せな仕事」に挑戦する時間はまだまだあるのです。